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知っている方、知らない方、ここが違う緑内障
 
中高生向け必読データ
最近行なわれた緑内障の人がどのくらいいるかという疫学調査(多治見スタディー)で、大変驚くべき結果が示されました。要約すると40歳以上の人の20人に一人(5%)の方が緑内障であり、緑内障の70%強が眼圧の高くない緑内障であり、且つ緑内障の9割の方が検診で偶然に発見された方でした。すなわち現在治療を受けている方は全緑内障患者様の1割に過ぎず、検診等で偶然発見されない限り9割の方が放置されている事、又眼圧のみの検査では多くの緑内障患者様が見落とされてしまう事が明らかになりました。
 
眼圧について知って
 
さて、緑内障という病気を知るには「眼圧」という言葉を理解しなくてはなりません。皆さんが目を閉じて、まぶたの上から目をさわると、目の硬さを感じることができると思います。

これは、眼球が一定の圧力でふくらんでいるからで、この圧力を眼圧と呼んでいます。私たちの目はちょうどいい具合に適当な圧力でふくらんでいることが必要です。

ところが、この眼圧、いつも同じ値ではないのです。
1日のうちでも時間によって変化しますし、年齢や季節の変わり目でも変化するものなのです。眼圧は眼球が私たちに向かって発信する一種の大切な情報ともいえるでしょう。
 
 
さて、眼圧はどのように調整されているか、お話しましょう。

眼球には毛様体と呼ばれている部分があります。
ここから房水(一種の水)が分泌されているのですが、このまま眼球の中に水の分泌が続きますと水がたまるだけですから、この水を眼球の外へ流す出口を設けているのです。
水の分泌と流出がバランスをたもつことで、眼圧が調整されています。

緑内障の多くの場合、この水の出口がいろいろな理由でふさがってしまうため、眼球の中に水がたまり眼圧が上昇し、視神経(見たものを脳に伝える神経)が圧迫され、徐々に弱くなり、異常がでてくるのです。最近では、正常の眼圧値(10〜20mmHg)であっても、視神経が弱ってしまい緑内障になる方(正常眼圧緑内障)が多いことが確認されています。正常眼圧で有ってもその個人にとっては負担になっている為と考えれています。もちろん、眼圧が緑内障のすべての原因ではありませんが、大きく関係しているのは明らかです。

緑内障の検査は、眼圧検査、眼底検査、視野検査が代表的ですが、検査は面倒ではありません。たとえば眼圧計、視野計は、どこの眼科医療機関でも置いてあります。
現在使われている機器のほとんどが目に直接接触しないで測定する空気眼圧計で、
機器から空気が一瞬吹き出し、あっという間に測定が終了。
測定による痛みはまったくありません。
視野検査は慣れないと、初めは少し途惑う事がありますが 多くの方は慣れます。
 
9割の緑内障患者さが放置
緑内障に限らず、病気というのは早期発見が何よりです。
最初に記しましたように全国300万の約1割の方々が治療中であるということは、
約9割の方が緑内障であることを知らずに放置されている事になります。

私たち医療機関側がいくら悩んでも検査を受けていただかなければ、少しもこの状況が改善されません。
ぜひ、緑内障検査を受けることをおすすめします。

また、緑内障といえば、即失明と思う方がいらっしゃいますが、それは一昔前の話です。多くは目薬などの投薬で進行を遅らせる事が可能です。視力の不都合を生涯感ぜずに日常生活を送る事が可能である事を認識してください。それにしても、まずは検査を!